骨董品を売るときに税金はかかる?課税対象になるのはいくら?

骨董品,売る,税金

 

自宅に骨董品がある場合、やはり一番気にかかるのはそれが一体いくらくらいの値段で売れるのか、ということではないでしょうか。

 

先祖代々受け継いできた壺や掛け軸、お祖父さんが友人にお金を貸した代わりに預かった絵画・・・思い込んで見て行くと何だかとっても価値がありそうと期待がみるみる膨らんで捕らぬ狸の皮算用をしてしまいそうですよね(笑)

 

テレビでも「なんでも鑑定団」が何十年も続いていますが、それだけ人々は骨董品に大きな期待を抱きそこにかけるロマンも計り知れないことを示していると言えます。

 

でもその一方で、何かを売ってたくさんのお金が入ってきたとしたら、必ずそこには税金がかかってくると言うのが世の常です。
これは骨董品とて例外ではありません。

 

そこで今回は

 

課税対象になる骨董品について
どうやれば税金がかからず骨董品を売ることが出来る?

 

について分かりやすくお伝えして行きたいと思います。

 

課税対象になる骨董品について

骨董品,売る,税金

何が骨董品に入るのかという明確な定義は難しいと言えます。
細かく見て行けば、人や時代によって骨董品の意味も変化するかもしれません。

 

ただここで採り上げる骨董品の考え方は税法上のもので、とても分かりやすく明確です。
それは、「1点または1組の売却金額が30万円を超えた場合」を意味します。

 

つまり縄文時代の土器でも鎌倉時代の掛け軸でも「30万円」までであれば税金はかかりません。
逆に1年前に描かれた絵画でも「31万円」で売ったとしたらこれは譲渡所得と見なされて課税対象になります。
(骨董品の本来の意味には「古い物」というニュアンスが強く含まれますから、実際に1年前の作品を骨董品とは呼びませんけどね・・・)

 

所得費・譲渡費用・特別控除も考慮されます

骨董品,売る,税金

ただし、これにはもう少し細やかなルールがあり、純粋に30万円を超えたから即課税されるということでもないのです。
そのポイントとなるキーワードは、「所得費」「譲渡費用」「特別控除」です。
この3つを考慮して最終的に課税対象となるかどうかの決定が下されます。

 

「所得費」とは、その骨董品を購入するためにかかった費用です。
「譲渡費用」とは、売るためにかかった手数料やその他経費など。
「特別控除」とは1年分の譲渡所得から必ず引かれる控除のことで、その額は「50万円」です。

 

この3つのキーワードを使った計算式で課税対象になる「譲渡所得」が求められます。

 

譲渡所得=譲渡価格?(所得費+譲渡費用)?特別控除(50万円)

 

この計算式で算出された「譲渡所得」が30万円を超えた場合(つまり30万1円以上)に税金が課せられるわけです。

 

どうやれば税金がかからず骨董品を売ることが出来る?

骨董品,売る,税金

では、どの様にすれば税金がかからない様に出来るのでしょうか。

 

それは単純明快、「譲渡所得」が「30万円以下」であれば良いわけですから、売りたいと思っている骨董品の値段を30万円までに抑えれば良いというわけです。
もちろん1年間(1月1日〜12月31日)での話です。

 

では、どの様に価格設定をしたら良いのか考えてみましょう。

 

仮に、お祖父さんの遺品の備前焼の壺を「60万円」で売るとして、まず把握しなければならないのは上記の計算式に出て来た「所得費」です。
つまりいくらでお祖父さんがこれを買ったかです。

 

ところがもう何十年も前の話で領収書も何も残っていないというのは良くある話。
この場合は国税庁が所得費を「譲渡価格の5%」と定めています。
つまりこの場合なら「3万円」です。

 

さらに「譲渡費用」としてこれを丁寧に梱包したり郵送したり、そこに保険をかけたりして仮に「5万円」かかるとします。
特別控除は先に書いたように「50万円」です。

 

よって、60万?(3万+5万)?50万=2万円
となり、譲渡所得は、30万円以下なので税金はかからないことになります。

 

税金がかからないギリギリまでの金額は??

骨董品,売る,税金

さて、ここで、上記の2万円が「30万円まで」なら税金がかからないのですから、売れるものなら・・・もっと高く売りたい!!ですよね(笑)

 

そこで「89万円」で売るとしましょう。
(89万円の5%が4万4,500円でこれが所得費になります)

 

すると89万?(4万4,500+5万)?50万=29万5,500円
となり、ギリギリ30万円を下回るので「セーフ」です!

 

よって、この備前焼の壺の場合は89万円くらいまでなら課税されないと考えられるのです。

 

このような考え方で例えば100点ほどの骨董品を1年間で売ったとしても、あくまで「1点または1組の売却金額が30万円を超える」場合に課税されるので、100点全ての譲渡所得が全て30万円以下ならば全く税金はかからないのです。

 

高く売っも税金がかからない裏技とは

骨董品,売る,税金

さらに裏技もあります。

 

仮に5客セットの伊万里焼の皿を売るとした場合、先ほどの数字をそのまま使うと「5客で89万円」で売れば、課税されないことになりますよね。

 

でももっと儲けようと思えば(笑)・・・「1客89万円」で5回に分けて1客ずつ時期をずらして売るのです!!

 

この場合、1客ずつがそれぞれ譲渡所得は「29万5,500円」となるので課税されません。
この方法を取れば、「89万円×5枚=445万円」で5客を非課税のまま売ることが出来ます。

 

まとめ

骨董品,売る,税金

いかがですか?
お分かりいただけたでしょうか?

 

今回は、所得費が分からないケースを想定しましたが、もし購入した金額が明確に分かっていて、仮に最初の例で言うと「お祖父さんが備前焼の壺を100万円で買った」とすれば・・・。

 

これに譲渡費用「5万円」に特別控除「50万円」を足した「155万円」を引いて算出された額がなお30万円までは非課税となるので、「185万円」までなら非課税のまま売れることになります。

 

同じ壺が「89万円」と「185万円」では大きく差が出ますよね!!
この辺りが骨董品売買の楽しさなのかもしれません。

 

特別控除は「50万円」で固定ですから、変動する「所得費」と「譲渡費用」の数字でどこまで非課税で売ることが出来るかも変動するということがご理解いただければ良いかと思います。